定額給付金のゆくえ

緊急事態宣言が全国へ発令されるとともに、 一人当たり10万円の給付金が 所得制限なしで配られることになった。 確かドイツ在住の日本人のピアニストが、 新型コロナの感染拡大で所得がなくなり、 国から補償を受けたというニュースで、 ネットから簡単な質問にいくつか答えるだけの申請で、 その三日後にはドイツ政府からお金が振り込まれたと言う 話が紹介されていた。 あまりにも簡単だったので、 もしかして騙されているのかと疑うほどだったという感想を漏らしていた。
過去に日本でも2009年、 リーマンショック後の景気回復策として 定額給付金が配られたことがある。 その時は一人当たり12000円、 18歳以下の家族は一人当たり2万円となっていた。 この話をニュースで見た妻からは、 当時の我が家の給付金の行方について 矢継ぎ早の問い合わせのメールが送られてきた。 記憶を遡ってみてもどのように申請したか覚えていないし、 自宅に残されている当時の郵便物を見ても 手がかりとなるものは 見当たらなかった。
勝手に申請してネコババしたんじゃないかと しつこく問い詰められたが、 記憶が蘇ってくるようなエピソードは何も浮かんでこない。
我が診療所でも先週から スタッフを2班に分け、 事務所内での接触の機会を減らし、 万が一の時の全滅を避けるため、 診療所出勤組と直行直帰組 を 毎日交代しながら業務を行っている。 関係機関との会議や県内県外への出張もなく、 日々の業務を淡々とこなすだけの日がしばらく続くだろうが、 刻々と変わる状況にきちんと危機管理を行ない、 いつもとは違う毎日の時間の中で コロナ後の仕事や家族の生活を どのようにしていくのが良いのか、 考えてみたい。