黒板診療

以前、どなたかのブログで往診先に到着した時、車のクラクションを鳴らして農家の方を呼ぶような話があり、蓮さん曰く「うちじゃそんなことをするのは大先生、北海道の牧場は広いからだろう」みたいな話題がありました。

私が今回っている地区では、あっさりしているというか、さばけているというか、割り切っているというか、写真のように黒板に診療依頼が書かれていて、その牛を勝手に治療しその診断と処置内容を黒板に記入していく、というスタイルの農家が結構多いのです。
ですので、畜主とはまったく言葉を交わさずそこでの診療を終えると次の診療先へ向かうわけです。
最初はええ〜って思ったのですが、この手の農家がわれわれに対してやって欲しいこと、かなりマニュアル的な処置が暗黙のうちに代々受け継がれていて、極端に言えばそのことをきちんとやっておけば畜主も満足で、それ以上のことも要求されていないことが次第にわかってきました。
どちらかというと保守的で現状維持を望んでいる農家で、診療所と大人の関係(?)でおつきあいしてるのかな?私としては診療は早く終わるのですが、何か物足りない感じがします。
獣医さんが来ると牛を診てもらう以外に、会って話せばいろんな話や情報が聞ける。そんな期待を持ってもらえるような関係を「黒板診療農家」でも作りたいんですがねえ・・・・・